この記事がおすすめな人
- IT業界は転職回数が多いと聞くけどなんでだろう?と疑問に思っている
- 転職回数が多いけどIT業界に転職したいと考えている
- 転職回数が多いのは選考に響くのか?
今回はこんな悩みを抱えている方への内容になっています。
転職回数が5回以上あるWeb・IT業界で働く現役サラリーマン。元転職エージェントの経験から求職者、採用側、転職エージェント目線での解説をしていきます。
この記事でわかること
- IT業界の特徴と採用傾向
- 転職回数が多くても転職活動を成功させるポイント
それではさっそく見ていきたいと思います。
IT業界の特徴と転職動向
転職回数が多い背景にはIT業界の特徴が深く関係しています。
IT業界の特徴
- 業界自体が成長している
- 変化のスピードが早い
- 慢性的な人材不足
- スキルアップやキャリアアップのチャンスが多い
- 転職エージェントも伸びている業界を積極的に提案している
このようなIT業界の特徴をひとつずつ詳しくみていきましょう
特徴①:業界自体が成長している
ひとことでIT業界と言っても以下のような分類がされます。
代表的な企業 | |
---|---|
インターネット・Web | Google、Yahoo !、Amazon、Facebook、LINE、楽天、メルカリ、サイバーエージェント、スマートニュース |
情報処理・情報通信サービス | 富士通、日立製作所、NTT、KDDI、ソフトバンク |
ソフトウェア | マイクロソフト、サイボウズ、アドビシステムズ |
ハードウェア | Apple、NEC、SONY、テスラ |
私たちが日常的に利用しているサービスを提供している企業が多いですね。
また近年は「5G」や「AI」などの技術革新がどんどん進んでいます。それによって「自動運転」や「VR/AR」といった新しい市場が産まれているため、今後も新しい仕事が増えていくでしょう。
業界自体が成長しているということは、お金が集まりやすいということになります。お金が集まる=人も集まるということにもなります。もちろん逆に人が集まればお金も集まるという考え方もできます。
2020年から2021年はコロナ禍の影響もあり経済活動の一時的な落ち込みが影響していますが、リモートワークなどによるZoomやオンラインツールのITサービスの利用が爆発的に増加しているのも事実です。そのような状況と今後の技術革新も進んでいくことによって、今後も緩やかに市場規模は上昇していくことが調査予測となっています。
参考記事:国内企業のIT投資に関する調査を実施(2020年)by 矢野経済研究所調査結果
お金が多く集まれば集まる業界ほど、そこで働く人の年収も高い傾向にあるため、業界の成長に乗って自分自身の市場価値(キャリアアップ、年収アップ)を上げていきたい考える方が増えています。
特徴②:変化のスピードが早い
特徴①で業界自体が成長しているという側面がありますが、つい10年前には考えられなかったほど、今の生活はインターネット関係のサービスに溢れています。
YouTubeなどや動画配信などもその一例ですね。
IT業界は日々さまざまな技術革新が行われていて1年前の技術は古くなってしまうほどスピード感が違います。
その変化の波に乗り切れないと大手企業でも業績が悪化してしまうこともあります。企業は変化の波に上手に乗りながら企業自体も変化していくことが求められているのです。
事業自体も方向転換が必要なときもある、会社自体も方向性が変わると離職する人も増え、人の入れ替わりが多くなってきます。
一見するとネガティブに見えますが、変化のスピードが早いということは、次に記載しているようなチャンスが多いということに繋がります。
特徴③:スキルアップやキャリアアップのチャンスが多い
前述しましたが、業界や組織自体の変化のスピードが早いため、企業も新しいことにチャレンジする機会が増えます。
チャレンジをし続けないと、あっという間に時代の波に乗り遅れてしまい業績も下がっていってしまいます。チャレンジする機会が増えれば増えるほど、現場のメンバーは新規事業へ抜擢されたり、さまざまな課題を解決するため行動をしていきます。
個人においてもこれまでに経験したことがない領域を経験しやすくなるためスキルアップやキャリアアップのチャンスになりますね
大手企業であればある程度縦割りで役割も決まっているが故に、チャレンジする回数も多くありません。そういったイメージもありIT業界・企業へ転職する人は増えている傾向にあります。
特徴④:慢性的な人材不足
IT業界では特にエンジニア職の不足が深刻です。
私がこれまで転職エージェントの仕事で関わってきたIT企業はほぼ100%の確率でエンジニアが不足していました
また会社の成長フェーズによって必要なスキルや経験を持った人物も変化していきます。
そのため各社であの手この手で働く魅力を伝え、優秀な人を採用すべくスカウトなどにも力を入れているため、経験豊富で優秀なエンジニアやデザイナーは転職が割とカジュアルにできるような売り手市場になっているのが現状です。
エンジニア職などは3年前後で転職してしまう人もいるほどです。このようにIT業界でも一部の職種の人は転職回数が多くなる傾向にあります。
特徴⑤:転職エージェントも伸びている業界を積極的に提案する傾向がある
転職エージェントの収益源は人材を探している企業です。
市場が大きいところで成長している企業は、採用にお金をかけられるため積極的に転職エージェントを利用しています。
他の企業よりもより良い人材を獲得するために多くの成果報酬を出す企業も多いです。ある意味、人材獲得の戦争状態になっています。
より良い人材獲得を強く願う企業は、お金を多く払っても獲得したいという考えなので、需要と供給のバランスが働いていますね。
そして転職エージェントも企業からのプレッシャーを抱えながら仕事をしているため、IT業界に合いそうな人には積極的に提案をする傾向があるため、求職者も自分の可能性に希望を持って転職をしていくという流れが生まれているわけです。
違った見方をすると、転職エージェントがハブになり求職者がIT業界を深く知るきっかけになっているので、IT業界の市場を盛り上げているひとつの役割とも言えますね。
転職回数で選考影響があるかは企業規模によって違う
大手企業やメガベンチャーと呼ばれるところは転職回数が多い場合はネガティブに見られることが多い傾向にあります。
ただし企業文化によっても違いがあるため、自分でそれを調べて判断するのは困難です。
その対策として、転職エージェントを活用することをおすすめします。転職エージェントなら業界や企業のさまざまな情報を日々集めてアップデートしているため、企業ごとの特徴も詳しく把握しています。
無料で相談できるので転職活動を上手に進めるために活用してみましょう。
オススメの転職エージェント
- リクルートエージェント
業界No.1の求人数と転職成功実績を持つ大手転職エージェント - マイナビエージェント
若手20代の転職実績が豊富 - パソナキャリア
顧客満足度調査No.1(2021年実績)サポート体制も充実
転職回数が多くても転職活動を成功させるポイント
転職回数が多い人でも転職活動を成功させるポイントを紹介します。
転職回数が多くても転職活動を成功させるポイント
- 転職軸を言語化する
- あなたを採用したいと思わせる
- 本業では得られない経験を積む
- 人との縁を大切に
- 転職エージェントも活用する
ひとつずつ見ていきましょう。
転職活動を成功させるポイント①:転職回数が多い理由を具体的に伝える
なぜその転職をしたのか?の経緯などを伝えることが重要です。
説明する中ではネガティブな表現は極力避け、ポジティブな表現を使うようにしましょう。
もしどうしても転職歴の中でポジティブな表現で伝えられない場合はどうすれば良いでしょう?
そんな時は素直にその転職は失敗だっ
ことを認め、同じ失敗をしないためにはどんなことが必要なのか。を自分で言語化することをお勧めします。
私自身も過去の転職で知り合いに誘われた会社に転職しましたが、見事に失敗をしてしまいました。その時のことをしっかり反省し次の転職で伝えたところポジティブな反応もいただけたぐらいです。
大切なことは、失敗をしたことも他人ではなく自分が気をつければ対処できたこともあるよね。と認めることで、企業側は客観的に自分を見れる人だな。というポジティブな印象を与えることにつながります。
転職活動を成功させるポイント②:あなたを採用したいと思わせる
企業にとって採用したい!と思う人は企業のニーズに合う人と言い換えられます。
ハードルが高い!と思うかもしれませんがポイントを紹介していきます。
企業のニーズを把握するのは、以下の2点で探るのが良いでしょう。
- 面接でヒアリング
- 転職エージェントから情報収集する
面接の中でも、現場の課題を聞くことでその課題解決のために、あなたの経験やスキルが役立てることができたり、解決することができると伝えましょう。そしてなぜあなたはそれが可能なのか?の根拠を示すことです。
根拠とは、あなたの過去の仕事である課題に対して、チャレンジしたり、実際に解決に導いたりという事実になります。必ず、あなたが出来ることとセットで根拠を示すことをおすすめします。
またその企業に詳しい転職エージェントからも情報を集めることが可能です。
良い転職エージェントは企業課題を解決できる人を企業に紹介します。なぜあなたの経験やスキルでその企業を紹介してくれるのか?という点で理由を聞くと、企業が抱える課題とセットであなたを推薦する理由を応えてくれるでしょう。
転職活動を成功させるポイント③:スキルを掛け合わせる
これからの時代はひとつの専門性だけを磨いていくだけでなく、専門性の掛け合わせをしていくことが今後のキャリアを考える上で重要です。
例えばプログラミングという専門性が高ければ、売り手市場の時はキャリアアップにも困らないでしょう。
しかし、採用の場ではその他多数のエンジニアとあなたが比較されてしまいます。そんな時に他と差別化できるポイントは持っているでしょうか?経験も差別化の要因になりますが、同じぐらいの経験を持った人と比べられた時はどうでしょうか。
どちらの人材を採用したいですか?
- エンジニア歴一筋10年以上の
- エンジニア歴5年で経験も充分、かつプロダクトマネジメントの経験もある
企業の状況によって変わりますが、後者の人を採用する企業の方が多いでしょう。
このように転職回数が多くても、スキルの掛け合わせがある希少な人材は転職活動においても有利になります。
本業ではそのような経験が積めない場合、どうすれば良いか悩む人も多いでしょう。
その解決策のひとつとして、副業でチャレンジする機会を作ることです。
副業先でおすすめはベンチャーやスタートアップといった少人数で経営している企業に副業として関わることです。
少数のベンチャーやスタートアップでは、ある程度の役割はありますが、全員で事業を成長させていくことが必要なことから副業でも関係なくどんどん仕事をとっていくことができます。副業では時間の制約もあることはありますがそこは副業先と丁寧にコミュニケーションをして徐々に仕事の範囲を広げていけるようにしていくと良いでしょう。
副業マッチングサービスとして、WantedlyやWorkshipといったサービスもありますので活用するのが良いでしょう。
転職活動を成功させるポイント④:人との縁を大切にしておく
私の経験上、転職でも何かしらの人繋がりでスカウトの声をいただくことも少なくないです。また前述の副業においても、人との繋がりで声がかかったりするのが多いです。
結局のところ、人があってこそ仕事が生まれビジネスが成り立つため、人との縁や繋がりはできる限り作っておくことをおすすめします。
人との縁を作る上でポイントは現状の仕事をしっかりやり切るなど誠意を持って対応することが大切です。
そうすると、あの人は仕事に対して誠意を持って対応していたなという良い印象が作られ、何かあった時に声をかけたいと思う存在になっていけるでしょう。
転職活動を成功させるポイント⑤:転職エージェントも活用する
転職回数が多い人は自分の経歴のことで不安になりがちなので、視野が狭くなりがちです。
自分ひとりで考えても良い転職活動はなかなか難しいです。そのため転職のプロの転職エージェントを積極的に活用するのがおすすめです。
なぜなら、転職エージェントは過去の膨大な転職事例をストックしていて、常に情報をアップデートしています。そのため、経験から基づく転職のアドバイスや気になる企業に精通したエージェントであれば企業の事情にも詳しく面接前に面接対策を効果的に準備できるという利点があるからです。
色々な転職エージェントがありますが、最低限以下の3社は登録することをおすすめします。
オススメの転職エージェント
- リクルートエージェント
業界No.1の求人数と転職成功実績を持つ大手転職エージェント - マイナビエージェント
若手20代の転職実績が豊富 - パソナキャリア
顧客満足度調査No.1(2021年実績)サポート体制も充実
転職エージェントは無料で利用できるサービスなので転職活動を成功させるために活用しましょう
まとめ:転職回数が多くても不安になる必要はなし
転職回数が多い場合でも極度に不安になる必要はありません。
むしろ転職回数が多いことはポジティブにみるとさまざまな経験をしていることになるため、その経験をどのように次の転職先で活かせるか?を根拠を持って示すことができれば大丈夫です。
この記事があなたの転職活動の参考になれば嬉しいです。