今回はそんな悩みを抱えている方への内容になっています。
わたしはITベンチャー企業で勤めている現役サラリーマンで、過去にマネジメント職もしていたことから上司の立場も踏まえてお話をすることができます。
それではさっそく見ていきたいと思います。
この記事でわかること
- 残業禁止と言われてしまうメカニズム
- そもそもの残業の原因とその対策方法
ひとつずつ見ていきたいと思います。
残業禁止と言われてしまうメカニズム
そもそも、なぜ上司は残業するな!と言うのでしょうか?
まともな会社であれば、「サービス残業をしろ」「家に帰って仕事をしろ」ということもないでしょう。
上司が残業するなという背景には以下のような要因が見えないところで働いているからです。
- その上司よりさらに上の力が働いている(労務規定等)
- 上司のマネジメント評価対象になっている
その上司よりさらに上の力が働いている(労務規定等)
労働基準法では、原則として、1日8時間、1週40時間までしか労働者を働かせることはできません。また、1週間に1日は休日としなければなりません。もし使用者がこれに違反すると、「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」という刑事罰が用意されているほど、この原則は強いものです。
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上記の法律があるのですが、企業によっては36(サブロク)協定というものを労働者組合や労働者代表と別途締結することによって、上記の法律の制限を変更することができるものです。
ただし、闇雲に時間外労働を増やしても良いと言うわけではなく、上限時間が決まっていたりします。
つまり、規定の時間以上に雇用している労働者を働かせると、使用者(企業)には刑事罰が課せられることになり、その場合社会的信用を失うことにもなります。
上司のマネジメント評価対象になっている
これは過去に私の経験でもあるのですが、部下のマネジメント範囲は適切な業務量になっているか?が上司の評価対象になっているケースがあります。
残業が多い部署は毎月人事部などから「誰々さんが残業多いですよー。」とお知らせが来たりします。それを受けて、上司から部下へ「今月残業しすぎだけど大丈夫?」などコミュニケーションをとって状況を把握したりもします。
逆に言うと、部下が残業が多いまま、上司として何もせずに放っておいて仮に部下が過労で倒れました、辞めました。となるとマネジメントできていない!という評価になってしまいますよね。
ある意味、残業するなと言うことは、まともな会社であれば業務を適切に管理をしようという表れでもあります。
残業禁止をしても根本的な解決にはならない理由
残業をするな!と言ったところで、終わらない仕事をそのままズルズルと引き伸ばしていても、その状況が続けば、時間内に仕事が終えられないというマイナスの評価を受けてしまうことにもなってしまいますよね。
そして、あなたが終えられなかった仕事は結局誰かがやることになります。
大体は、部下が時間内に終わらなかった仕事は同じ仕事をしている同僚か上司が代わりにすることにもなる。
代わりに同僚や上司の業務負荷が上がって、最悪上司が辞めてしまうケースも起こり得ます。
延々と仕事が終わらないということは、個人でもチームとしてもキャパオーバーという認識をすべきです。
そこで解決策としては残業をするな!と言うのとセットで、業務量を見直すことをしたり、周囲に働きかけるのは必要不可欠です。
また新しいルールを作る場合、既存のことを見直すのはセットで考えるべきではないでしょうか。
残業になってしまう原因と対策方法
以下は、時間内に仕事が終わらない、残業になってしまうときに考えられる原因を挙げています。
- 業務量が多すぎる(個人の処理能力をキャパオーバーしている)
- ひとりで抱えすぎ・仕事を分担できていない
- 人がいない
- この仕事本当に必要か?を考えてみる
- 上司がマネジメントできていない
- 人間関係
残業になってしまう原因と対策方法①:業務量が多すぎる(個人の処理能力をキャパオーバーしている)
原因
単純に仕事量が多すぎてひとりの処理能力の限界を超えているということですが、もちろん処理能力には個人で違いがあります。
対策方法
あなたが過去に担当した仕事がどのくらいの時間で終えることができたのかを何となくでもメモなどしておくことをお勧めします。
仕事によっては終えられるまでの時間が変動するものはあると思いますが、資料作成やメール送付、事務処理などはある程度時間が読めるのではないでしょうか?
そういった仕事に対して自分でこのぐらいの時間であれば作業が終えられるなと予測をしておいて作業をすることが個人のキャパシティを図るバロメーターとして活用しやすいと思います。
1日の時間内でどの程度をこなすことができるのか、それは1ヶ月単位で見て終えられそうなのか?なども読めるようになってくると業務量が読めてくるようになると思います。
残業になってしまう原因と対策方法②:ひとりで抱えすぎ・仕事を分担できていない
原因
ひとりで全てをやろうとしていて、時間もかかるので、そのうち違う仕事を依頼されてどんどん増えていく。
これは割と仕事がそこそこできる人が周りに頼られることで陥りがちなケースだったりします。あとは人当たりが良く断れない性格の人も陥りがちです。
対策方法
タスクを分解して仕事を手分けしよう!
自分でやった方が早いと思い込んでしまっている場合が多いのですが、短期的にみると確かにそうかもしれませんが、中長期的にみると、自分自身にも周囲にも良い影響を与えませんのですぐ改善すべきです。
残業になってしまう原因と対策方法③:人がいない
原因
人がいない原因は、採用力が弱い可能性もあります。
対策方法
採用しましょう!
人がいないと、上記の仕事を分担できる人もいないので、ドツボにはまります。
上司や周囲にヘルプを出し続けたり、採用活動を周囲に働きかけたりするのも良いでしょう。
残業になってしまう原因と対策方法④:その仕事本当に必要か考えてみる
原因
過去の業務をそのまま疑いもせずに続けてしまっているという業務も中には多いのではないかと思います。
また、誰しもやりたくない仕事はあるもので、それが回り回ってあなたのところに着地してしまうことも多いかもしれません。
対策方法
その仕事本当に必要か?もっと効率化できないか?など今ある仕事を疑ってみましょう。また、自分がやる必要があるかどうかも考えてみましょう。
やる必要はあるが、ルーティン化できそうなものはマニュアルなどを用意し誰でもできるように整備する。
やる必要がなければ、時には断る勇気も必要ですが、やらない代わりにもっと良い提案をしてみてはいかがでしょうか。
また業務効率化が実現できそうなITサービスを導入するなども効果的です。
残業になってしまう原因と対策方法⑤:上司がマネジメントできていない
原因
単純に上司のマネジメント能力がない、または、上司も忙しくてマネジメントに手が回っていないケース
対策方法
部下(あなた)の業務量をしっかり把握していない=マネジメントできていないに等しいです。
有名な名言ですが「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」というものがありますが、上司もまた他人です。無理に変えようと思っても難しいので、上司がマネジメントできるように周囲に働きかけることはあなたにもできることがあると思います。
例えば、相談窓口へ相談してみる(人事部など)も良いでしょう。
上司が忙しくもなさそうなのに、マネジメントもされていないようだったら、これも相談窓口へ相談して改善してもらうように働きかけましょう。
残業になってしまう原因と対策方法⑥:人間関係によるもの
原因
さまざまな要因が考えられますが、あなた自身または周囲の問題が考えられます。
対策方法
自分でなんとかできそうになければ、転職を検討するのもあり。
職場の人間関係に悩む人は多いです。実際に社内で孤立してしまうケースもあリ、そういう状態は仕事をする上でも良い影響はありません。
人間関係に悩んだらその職場は合わないということになりますので、メンタルがやられる前に転職を検討することをお勧めします。
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まとめ:仕事が終わらない根本的な原因を早めに対処してみましょう
昨今の働き方改革によって企業も残業するな号令を頻発しているのが現状でもあります。
根本的な原因を見直すことなく「残業するな」ばかりを押し付けてくる上司や企業は、企業の体質が悪いと考えられます。いわゆるブラック企業という見方もできますよね。
そのような場合は、早めに見切りをつけて転職を検討するのもひとつの方法ではないでしょうか。
こう思われる方もいらっしゃると思いますが、そんな方は以下の記事を参考にしてみてください。